今日、様々なSaaS企業が、アナリティクスやヘルススコアに注目し、顧客の成功を測定・追跡するための、重要業績評価指標(KPI)を設定しています。
では今回のテーマである、カスタマーサクセスにおける「アハ」指標とは何でしょうか。
現在のカスタマーサクセス
近年、多くの中小企業は、
「カスタマーサクセスは、単にサービスやサポートの延長線上にあるものではなく、オンボーディングや更新といった初歩的な手続き等を提供するためのものでもない、
また、解約を最小限に抑え、エクスパンションのための機会を特定して育成し、より良い顧客エンゲージメントとインタラクションを提供する手段となる。」
ということを理解しています。
そして、上記を達成させるためには「アハ」指標が重要となってきます。
全ての企業は、収益性、成長率、安定性を向上させるためにも、KPIを採用し、「アハ」指標を検討することが必要です。
NPSは時代遅れの指標?

NPS(ネットプロモータースコア)は重要な指標ですが、後追いの指標でもあります。
多くの場合、NPSの低下はその原因となった後に起こるため、企業が軌道修正を行うのは困難です。
さらに、顧客が製品やサービスから得る価値を完全に反映しているのではなく、会社の代表者を好きになるという個人的な関係に影響されている可能性があるため、必ずしも成功と同義ではありません。
また、関連するすべての顧客のステークホルダーを反映した代表的な評価ではなく、個人の評価に基づいています。
例えば、パワーユーザーがある製品をとても気に入ってNPSを高く評価しても、経営陣はその製品の価値をほとんど認めていないかもしれません。
より重要で優れた「アハ」指標とは何か?

この質問に答えるには、2つの見解が重要です。
第一に、「アハ」は一般的に啓示を意味し、これまで知られていなかった何かを明確にしたり、解決したりすることを意味します。
最も成熟したカスタマーサクセスプラクティスを持つ企業は、取引上の活動とは別に、顧客をより深く理解することで、問題・機会・懸念・誤解・要望・その他の重要な情報を発見することに長けています。
多くの場合、これらの顧客情報は、製品やサービスの変更、新しい方法でのマーケティング、全く新しい製品やサービスの開発、現実の脅威的な変化の前にピボットすることなどにつながります。
カスタマーサクセスチームは、これらの要素を見て理解し、社内の適切な部門にフィードバックして特定の行動を促すことができなければなリません。
第二に、カスタマーサクセスは、顧客が見たり体験したりした成功に密接に関連していなければなりません。

多くの企業では、カスタマーサクセスをビジネスの観点から見ています。
もちろん、カスタマーサクセスはビジネスの成功につながるものであり、それに関連した指標を把握し、評価する必要があります。
しかし、カスタマーサクセスの核心は、顧客が成功をどのように捉えているかを理解することにあります。
顧客には満たすべきニーズや目標があり、成功とはそれらがどれだけうまく達成されたかということです。
重要な質問は、「顧客が納得する価値提案は何だったのか」ということです。
もう1つの重要な質問は、”顧客がその価値提案をどれだけ達成したか?”です。
これらの質問の答えを理解することは、「ハッ」とするような気づきをもたらします。それは、カスタマーサクセスの核心に迫り、何が本当に重要なのかを知ることにつながります。
パースペクティブサクセスの理解
「アハ」という指標は、顧客が見て、会社が提示した成功への期待と基準、そしてそれがどれだけ達成されたかという評価の両方を定義するのに役立ちます。
企業は、この2つの間のギャップを測定し、追跡し、理解する必要があります。
また、このギャップを管理することは、企業の長期的な健全性だけでなく、更新や維持、製品の使用率や収益の拡大などの短期的な価値にも大きく関わってきます。
これらの要素に積極的に影響を与える知識を持つことは、企業にとって最大の「気づき」の指標となるでしょう。
*参考文献 https://www.forbes.com/sites/forbestheculture/2021/11/29/20-trans-poc-led-grassroots-organizations-to-support-on-giving-tuesday/?sh=3cc6a8d67e43
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