オンボーディングプロセスで優れた体験を提供することは、最初のプロジェクトや実装をはるかに超える信頼を築くことができます。しかし、オンボーディングや導入の経験が悪いと、たとえ製品やサービスに満足していても、1年後にはその悪印象が残り、更新の可能性は低くなります。
つまり、オンボーディング体験を向上させることができれば、更新の可能性が高くなります。顧客の成功とは何かを知り、顧客に確かな成功をさせることで、より長く滞在してくれるようになるのです。
1. オンボーディングプロセスの一気通貫を明確にレイアウトする
まずはオンボーディングプロセスの最初から最後まで、何をするのかのロードマップを作りましょう。
最初の歓迎メールを送ったり、最初のタスクにチェックを入れたりすることも大切ですが、数日後、数週間後、数カ月後にどのような状態になるかを明確にイメージできるように準備が必要です。
- どのようなマイルストーンを追跡するのか?
- 顧客のチームから何が必要か?
- CSチームは何をするか?
- プロジェクトはいつ完了するのか?
上記は、メールやスプレッドシート、CRMなどで整理することができます。重要なのは、開始する前に、全員が何をすべきかを知っていることを確認することです。
このステップで説明する内容は、現実的で達成可能なものにしましょう。また、達成できない期限を設定したり、守れない約束をしたりしないようにしましょう。
2. 顧客が最も期待している製品の特徴を知る
なぜ顧客は、商談やデモの中で、貴社と仕事をする気になったのでしょうか?それとも、もっと知りたい機能や性能があるのでしょうか?
顧客の目標や目的を達成するために、貴社のサービスにおいて顧客の期待している機能や特徴を知ることは、マイルストーンを設定していく上で必要不可欠となります。
注意点: 導入後は、導入した顧客と連絡を取ることを忘れないでください。製品のどこが一番気に入っているか、どんな機能が欲しいかなどを聞くことで会話を途切らせないようにしましょう。
3. 成功するオンボーディングの定義
プロジェクトやカスタマーサクセスのリードとして最も重要なことのひとつは、顧客にとっての成功がどのようなものかを理解することです。成功の形は顧客によって異なります。
時間をかけて、顧客にとっての成功とは何かを定義することで、オンボーディングのプロセスを通じて、顧客のモチベーションを維持することができます。
そのためには、顧客が何を達成したいのか、なぜ製品やサービスを購入したのか、そしてそこから何を得たいのかなどを調査する必要があります。
注意点:顧客は成功のイメージをすぐに明確に示さないかもしれませんので、わかりやすい答えが得られるまで、上記の質問を繰り返しましょう。
4. オンボーディングプロセスにおけるステークホルダーとその役割の特定
優れた導入プロセスには、プロジェクトに関係するすべての人が参加する必要があります。社内の導入チームから顧客のチーム、そして貢献する可能性のあるサードパーティベンダーなどが含まれます。
また、営業チームと密接に連携することで、タスクの完了やステータスの更新など、誰がプロジェクトに参加すべきかを特定することができます。
注意点: 営業チームが契約を成立させるために協力した顧客の連絡先が、必ずしもサービスを導入するために協力する連絡先とは限りません。
5. 透明性で不安を軽減する
透明性、可視性、予測可能性は、顧客が実装で何が起こっているのか分からないという不安を軽減するのに非常に有効です。したがって、プロジェクトや次のステップの責任者は、顧客の状況を常に把握しておく必要があります。
つまり、顧客の未完了のタスクによってプロジェクトが遅延したときに、顧客を投げ出すような気まずい電話やミーティングを避けることができます。
注意点:手動のプロセス管理やスプレッドシートはおすすめできません。クライアントオンボーディングのための専用ソフトウェアを使用するとクライアントをより良い経験に導くことができます。
まとめ
”お客様の立場になって考える”
今回まとめたステップを踏んでいく中で、自分が顧客だったらどのように扱われたいか、自分に問いかけてみる必要があります。
顧客であれば自社に何を期待するか?という大きな質問から、その関係を作るか壊すかを決める小さな質問まで考えてみてください。これらの質問は、あなたと顧客の間の信頼と透明性を維持するために不可欠です。
オンボーディングプロセスを改善し、生涯顧客を獲得できるように今一度見直してみてはいかがでしょうか。
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